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個展「not colored yet」
2018.1.26-2.16 @ CALM & PUNK gallery

潜在的イメージから色彩的快楽へ。
これまで数々のグラフィック~映像作品を手がけてきた河野未彩 初の個展となる
「not colored yet」(=未彩)では、自身のコアに立ち返った作品が並ぶ。

[ステイトメント]

AとBがいて、そこにCがくる。
AとBの距離が近づいたり離れたり、意外にもAとC、BとCの距離が近づいたり。
「その三角関係の緊張感が、ラブコメの基本構造です」
漫画家・楳図かずおにそう伝えた担当編集者の元には、少年と、少女と、機械(!)による三角関係『わたしは真悟』という、ラブコメを超越した愛の物語が届いた。
この(!)こそが創造だ。

「作家とデザイナー、つくるという本質は変わらない」
アート、商業デザイン、こちらが引いたそんな境界線を河野未彩は跨ぐ。
掘って(瞑想)、掘って(洞窟)、掘った(ヒプノセラピー)先に出てくる潜在的な作家としての自分Aと、
時代の潮流の中でその商品の位置を可視化していくデザイナーとしての自分B。
AとBを俯瞰し、Cを招いて、イコライズして、アウトプットする
河野作品には、我々から透かし見える過程からは産まれない、C(!)の部分がある。

ではCとは何か?
たとえば彼女ならそれを「宇宙」と言うかもしれない。
自分と、自分と、宇宙との三角関係!
そんな先の読めない物語を追わずにいられようか。
『not colored yet』(=未彩)は、そんな河野作品を表現するとても的確な言葉だ。
きっとそこには、立ち会った人にとって新しい(!)がある(!)

 

待永倫(編集者)

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